地獄・霊魂不滅⑤ 臨死体験は霊魂不滅と天国・地獄の存在を証明するのか?
臨死体験とは、瀕死の状態において死後の世界を垣間見る体験のことですが、その体験の信憑性は、全てのエホバの証人にとって極めて重要な意味を持ちます。なぜなら、もしも臨死体験が本当の出来事ならば、それは直接的に、ものみの塔が否定し続けてきた「霊魂不滅、死後に行く天国・地獄の存在」が真実であることを証明してしまうからです。
そこで今回は、信憑性の高さが確認されている複数の臨死体験証言を取り上げ、霊魂が肉体の死後に消滅しないこと、死後の世界が実在していることを明らかにしていきたいと思います。
目次
私はなぜ臨死体験の証言を信じられたのか?
臨死体験の証言は、一昔前は、錯覚や幻覚のようなものとしてあまりまともに扱われませんでしたが、近年は、科学的なデータや客観的な証言が世界中から集まるようになり、前の時代よりも死後の世界の実在を示すものとして世界的に注目されるようになりました。
エホバの証人の間違いに気づいてから今に至るまで、数多くの臨死体験談に目を通してきましたが、それらの証言は、神の存在や愛、死後の世界の現実について、より鮮明に理解する助けとなってきました。実際、それらの臨死体験の証言の数々が、聖書の言葉と一致するのを見る中で、イエスへの私の信仰はより深いものとなりました。
もちろん、全ての臨死体験の証言をまともに信じる必要はありませんが、死後の世界の真理を反映するものとして信じるに値する体験談もたくさんあります。それらの体験談が、脳内で起きている錯覚や幻覚ではないと思える幾つかのポイントがありますが、その一つが、それらの体験の鮮明さ・リアルさです。
これは誰にでもわかることですが、脳内だけで起きている錯覚や幻覚・夢で体験することと、現実世界で体験することには、その現実味に大きな違いがあります。戦争を経験する悪い夢を見ることと、現実世界で戦争を経験することとの間に、あまりにも大きな違いがあることはわかると思います。では、臨死体験中の出来事はその点でどうかというと、多くの体験者が一様にして口にするのは「臨死体験は、現実世界よりもさらにリアルである」ということです。
つまり、体験の現実味、リアルさのレベルは、夢や幻覚 < 現実世界 < 臨死体験、という順番になるということです。
ですから、体験者たちははっきりと知っているのです。彼らが体験した出来事が、単なる幻覚ではないことを。彼らが死後の世界で天国を経験するとしても、イエスに会うとしても、地獄を体験するとしても、それは彼らの人生に実際に起きたことであり、肉体を持って地上で経験する出来事よりもリアルな現実なのです。
ですから、それらの強烈な体験が、生還後の彼らの価値観や世界観を完全に一変させることがよくあります。例えば、本シリーズの2番目の記事で紹介したハワード・ストーム氏がいます。彼は無神論者でしたが、臨死体験の中で地獄へ行きました。彼の著書を読むと、体外離脱中の感覚が、物理世界にいる時よりもいかに繊細でリアルなものであるかを詳細に描写しています。それゆえに、地獄で受けた彼の苦しみがいかに大きいものだったか、その後に経験したイエスの愛がいかに素晴らしいものだったかを詳細に語っています。
これらの体験が強烈なものだったので、目が覚めた瞬間、彼は完全にイエスを信じるクリスチャンになっていました。無神論者で神を頑なに否定していたハワード氏が、危篤状態に陥り、目を覚ました次の瞬間には心から神を信じている、という出来事は、脳内現象だけで説明できるレベルを超えています。彼は確かに地獄を体験し、確かにイエス・キリストと出会ったのです。
他にも、臨死体験中に地獄へ行き、そこでイエスに助けられて、生還後にクリスチャンになるという事例は、世界中で数多く報告されています。
ヴィッキー・ウルミエ|先天性の全盲女性が臨死体験中に視覚を体験
臨死体験の中でも、先天性または後天的な視覚障害を持つ人々が「体験中に視覚を得た」と証言する事例は、この分野において重要な研究対象です。
その中でも最もよく知られている事例は、ヴィッキー・ウルミエ(Vicki Umipeg)という女性のケースです。ヴィッキー・ウルミエは、1950年に未熟児として生まれ、過剰な酸素投与が原因で視神経が損傷し、生まれた時から全く光を感じることができない全盲でした。
1973年、彼女が22歳の時、交通事故で重傷を負い、病院に運ばれた際に臨死体験をしました。彼女の証言によれば、その際に以下のような視覚体験をしたとされています。
- 自身の肉体を上から見た: 手術台に横たわる自分自身と、医師たちが蘇生処置を行っている様子を「視覚的に」認識しました。
- 光や色彩の認識: それまで一度も見たことがなかった「光」や「色」を鮮明に感じ、病院の建物や周囲の景色、さらには自分のはめていた指輪のデザインまで視覚的に把握したと述べています。
- 非物質的な領域: その後、光のトンネルを通り、美しい風景や亡くなった知人、光の存在(イエス)に出会ったと報告しています。
通常、脳科学的な視点では「脳に視覚データが蓄積されていない先天性全盲者が、急に視覚的なイメージを構築することは不可能」とされます。しかし、ヴィッキーの場合は、体験中に完全な視覚を得ていたことに加え、彼女が「見た」と証言した医師の行動や室内の様子が、実際の事実と一致していました。
つまり、臨死体験中のヴィッキーの視覚は、彼女の肉眼によるものではなく、霊魂が持つ視覚によってもたらされたものだったのです。
パメラ・レイノルズ、脳死状態で手術の様子を完璧に描写
米国のジャーナリストであり、キリスト教作家であるリー・ストロベル(Lee Strobel)氏は、自身の臨死体験をきっかけに、「死後、本当に意識や魂は存続するのか?」という重要な問いと向き合い始めました。彼は自身のジャーナリストとしての経験を活かし、霊魂不滅・死後の世界について徹底的に調査・検証した内容を、『The Case for Heaven: A Journalist Investigates Evidence for Life After Death(邦題:天国は本当にあるのか? )という一冊の本にまとめ上げました。
著書の内容は、ドキュメンタリー映画としても公開されており、YouTubeで観ることができます。今回はその動画の中から、死後の意識や魂の存続を決定的に裏付ける報告を紹介します。
私たちが死後も存続する意識を持っていることを証明するためには、確証が得られた本物の臨死体験が一つあれば十分ですが、実際にはそのような例が数多く存在します。私のお気に入りの例はパメラ・レイノルズ(Pamela Reynolds)です。彼女は35歳の女性で、脳動脈瘤を患っていたため、非常に異例な手術を受けることになりました。
医師たちは彼女を深い麻酔状態にし、体温を15度(※華氏50度=摂氏10度前後)まで下げて、脳からすべての血液を抜きました。3回の検査で、測定可能な脳活動が一切ないことが示されました。彼女の耳には装置が挿入され、地下鉄の電車がすぐ隣を通過するような100デシベルの音だけが聞こえる状態にされていました。さらに、手術が始まる前に彼女の目はテープで覆われ、すべての手術器具も布で隠されていました。
それにもかかわらず、彼女は意識があったのです。測定可能な脳活動が全くないにもかかわらず、手術中も意識があったと彼女は語っています。彼女は手術が行われる様子を目撃したこと、トンネルを通り、亡くなった親族に会い、再び自分の体に戻ってきたことを描写しました。また、手術で使用された非常に特殊な器具について、具体的な詳細を思い出すことができました。
それだけではなく、彼女は自分が脳死状態であったとき、つまり臨床的に死亡していたときに交わされた特定の会話を覚えています。ある人が「問題が発生しました。彼女の動脈が細すぎます」と言い、男性の声が「反対側(別のアプローチ)から行け」と答えたのを覚えています。つまり彼女は、自分の意識が何らかの形で臨床的な死を乗り越えない限り、知るはずもないことを見ていたのです。
別の研究者は、臨死体験中に遭遇した具体的な詳細(パメラ・レイノルズが使用された手術器具や交わされた会話を特定したようなもの)を報告した93人の患者を調査しました。その結果、驚くべきことに彼らの92%が、検証可能な主張において完全に正確であり、さらに6%がほぼ正確であったことが分かりました。
つまり、これはほぼ完璧な記録と言えます。彼らはその時点では臨床的に死亡していたため、通常であれば観察できなかったはずの事柄を観察し、正しく報告しているのです。(『The case for Heaven』26分27秒〜29分19秒)
病室での死亡時に、病院の屋上にある靴を言い当てる
同じく『Case of Heaven』の中から、死後の意識の存在を示す別の臨死体験談を紹介します。ある女性が病室で臨床的に死亡した時に、臨死体験の中で、その病院の屋上にあったシューズを言い当てた、というものです。
ここに有名な事例があります。ある女性が臨床的に死亡し、自分の魂がどのように体から離れたかを説明しているものです。
彼女は、自分を蘇生させようとしている医療チームの様子を見ており、病院の階を通り抜けて屋上へと浮かび上がりました。体に戻ってからこのことを人々に話した際、彼女はこう言いました。「ところで、私が病院の3階の窓枠(出窓)に浮かんでいるとき、そこに男性用の青いテニスシューズがあったんです。小指のあたりが少しすり減っていて、その靴紐はかかとの下に入り込んでいました。」
その後、人がそこへ確認に行くと、彼女が言った通りにそこにあったのです。これは確証(裏付け)であり、彼女が実際の体外離脱を経験していなければ知るはずのないことです。(『Case for Heaven』32分0秒~33分40秒)
なお、本ドキュメンタリーには、肉体の死後にも霊魂・意識が存在し続けることを裏付ける多くの臨死体験談が紹介されているので、本記事と合わせてお勧めいたします。
脳神経外科の世界的権威、エベン・アレグサンダーの臨死体験
『プルーフ・オブ・ヘヴン–脳神経外科医が見た死後の世界』の著者であるエベン・アレグサンダーは、脳神経外科の世界的権威で、元々は死後の世界を全く信じていない無神論者でした。ところが54歳の時、重度の細菌性髄膜炎を発症し、7日間にわたる昏睡状態の中で臨死体験をし、生還後に死後の世界の実在を強く主張し始めました。
エベン医師は、生還後に昏睡状態だった時の自分の脳の画像を徹底的に調べ、その調査結果に驚かされることになりました。昏睡状態中、彼が体験した出来事が非常に鮮明だったにもかかわらず、脳の大部分は機能停止状態になっていたことが観測されたからです。
科学の世界では、臨死体験が「脳の幻覚」として扱われることが多いですが、脳が幻覚を見るためには、脳が動いていることが必要です。ですから、エベン医師の体験が幻覚であれば、彼の脳は機能していたはずでしたが、実際に脳は動いていなかったのです。この出来事を通し、彼は自分が臨死体験を通じて死後の世界を見ていたことを確信していきました。
更に驚くべきことに、彼は臨死体験中に美しい一人の女性に出会いますが、生還後しばらくしてから、その女性が一度も会ったことも見たこともなかった実の姉妹ベッツィであったことがわかります。(エベン医師は、生まれてからすぐに養子に出されていたため、実の両親や兄弟たちと会ったことがなかったのです。)ベッツィは、臨死体験の時点ではエベン氏の記憶の中には存在していなかったので、脳の錯覚で見ることは決してできませんでした。エベン氏が昏睡状態の中でベッツィと出会った場所は、紛れもなく死後の世界だったのです。
天国は本当にある、コルトン君の臨死体験
米国在住のコルトン君による天国の臨死体験談は、『天国は本当にある』(Heave is for real)というタイトルで書籍・映画化され、世界中で話題となりました。私も2014年当時、日本で上映された時に映画館に見に行った記憶があります。ただ、内容は書籍の方がずっと良かったと記憶しています。
これだけ世界中で話題となったことからも、コルトン君の臨死体験には、聞く人々を天国とその王であるイエスへと惹きつける素晴らしさと信憑性がありました。
当時3歳だったコルトンは、穿孔(せんこう)性虫垂炎にかかり生死の境をさまよいます。奇跡的に一命を取りとめたあと、彼が話し始めたのは、聖書の内容とあまりにも一致する天国のリアルな描写でした。
コルトン君の体験談には、彼の霊魂が確かに意識のある状態で彼の体から抜け出ていたこと、彼が天国へ行ったことを確証させてくれる二つのポイントがあります。一つ目は、臨死体験中のコルトン君が、別の部屋で両親が何をしていたかを知っていたことです。以下、父親のトッド・バーポ氏による証言です。
コルトンは、病院で自分の体から「出た」こと、天使と話したこと、イエスの膝の上に座ったことを話してくれたのである。これは、コルトンの作り話なんかじゃない、そう信じた理由があった。コルトンは、あのとき、別の部屋にいたソーニャ(コルトンの母親)と私が、それぞれなにをしていたかを知っていたのだ。
「パパは、ひとりぼっちでちっちゃい部屋にいて、祈ってた。ママはね、ちがう部屋でね、祈ってね、電話してた。」あの小さな部屋の中で、神と向かい合い、「精神メルトダウン」を起こす私の姿を、ソーニャでさえ見てはいなかったのに。(トッド・バーポ著『天国は、ほんとうにある』、p.107)
仮に、コルトン君が体験したものが単なる脳内現象だったのであれば、別の部屋で両親が何をしているかを知ることはできなかったはずです。彼の霊魂が確かに肉体から離脱していたからこそ、別の部屋を観察することができたのです。
もう一つの重要な出来事は、天国での彼の姉との出会いでした。ある日コルトン君は、母親に「お姉ちゃんが二人いるんだ。・・お母さんのお腹の中で赤ちゃんが死んだでしょ?」と言いました。母親は深刻になり、誰がコルトンにそのことを話したのか聞きました。「お姉ちゃんが言ったよ」と彼は答えました。コルトン君は、天国で自分に何度もハグをしてくる小さい女の子に出会い、その子が彼が生まれる前に、母親のお腹の中で流産した姉であることがわかったのです。
コルトン君は、流産のことを知らないはずでした。なぜなら、母親は流産については息子に何も話していなかったからです。しかしこの出来事を通して、両親は流産した子が天国で父なる神の養子とされたことを知り、大きな慰めを得たのでした。
これらの出来事は、コルトン君の臨死体験の信憑性と、天国の実在が確かなものであることを見事に明らかにしてくれています。
終わりに
肉体の死は人生の終わりではなく、死が意識の消滅をもたらすわけではありません。それは、次に始まる死後の世界へのスタート地点であり、全ての人は、天国という最高の場所か、地獄と呼ばれる最悪の場所へと向かっていくのです。そこに中間地点はありません。聖書の言葉は、この真理をはっきりと教えており、多くの臨死体験の証言は、その真理への確信を深めてくれています。
霊魂不滅・地獄の教えそのものは、それを信じなければ救われない、というものではないと思います。救いは、私たちのために死に、葬られ、よみがえられたキリストの福音を信じることを通して与えられるからです。しかし、聖書の言葉に反することを教え、死後の世界についての真理を教えているキリスト教を批判し続けるエホバの証人が、分裂をもたらした罪で神から裁かれる時が来てしまうのではと、私は危惧しています。
どうか全てのエホバの証人が、この真理と向き合い、神の前で正しい判断と歩みをすることができますように。






