11. カルト性について|エホバの証人とはーものみの塔の実態に迫る


11. カルト性について|エホバの証人とはーものみの塔の実態に迫る

カルトの定義

カルトとは、指導者たちの目的を推進させるために、信者を過度にコントロールしようとする人権侵害の組織のことです。多くの場合、指導者の絶対的権威が主張され、その権威に対する服従心、依存心を培わせるために、情報統制、社会からの隔離、個性の抹消、自律的思考・批判的考えの停止、などの手法が用いられます。

日本脱カルト協会によるカルトの正式な定義は、以下の通りです。

「カルトは人権侵害の組織です。組織に依存させて活動させるために、個人の自由を極端に制限します。つまり、全体主義的集団です。そして、①各メンバーの私生活を剥奪して、②集団活動に埋没させる。そして、③メンバーからの批判はもちろんのこと外部からの批判も封鎖し、④組織やリーダーへの絶対服従を強いるといった特徴がみられますが、これらの特徴は表面的には隠されていますので、集団の外部から見ても区別がつかないことがふつうです。カルトは、こうした人権侵害の正体を隠すためにマインド・コントロールを用いることが多いです。」―日本脱カルト協会

集団健康度チェック目録

日本脱カルト協会は、カルト的要素を数量化するためのテスト「集団健康度チェック」を提供していますが、1992年2月に行われた同テストによれば、ものみの塔のカルト性は、日本国内における新興宗教団体の中で、第五位に位置づけられています。

第一位:オウム真理教=320.6点
第二位:統一協会=259.1点
第三位:ヤマギシ会=256.9点
第四位:ライフスペース=193.6点
第五位:ものみの塔=192.5
*カトリック=32.1点
*プロテスタント=1.9点

カルト性を示す要素

一般的に多くのカルト団体は、以下のような七つの特徴*[1]を有しています。そして、ものみの塔協会の教理や戒律が、これらの多くの特徴と一致することから、「ものみの塔協会はカルト的な団体である」と結論付けることができます。

1:組織・指導者の絶対的権威を掲げる

カルト教団の指導者は、ほぼ例外なく「神の権威・絶対的な権威」を主張しますが、ものみの塔の場合も「神の唯一の経路」「エホバの地上の組織」を主張し、指導者や組織への信仰や服従を強調します。

「いま統治しておられるわたしたちの王は,忠実を保つための多くの励ましをご自分の民に与えてこられました。・・エホバへの信仰,エホバが代弁者として用いておられる人々に対する信仰,そうですエホバの組織に対する信仰です!」―『ものみの塔』1984年7月1日号、15頁(以下、「塔」と略す)

「エホバ神は,あらゆる国にいるクリスチャンが聖書を理解し,それを自分たちの生活に正しく適用するための助けとして,霊によって油そそがれた人々から成るご自分の見える組織,つまりご自分の「忠実で思慮深い奴隷」を備えてくださいました。神が用いておられるこの伝達の経路と連絡を保たなければ,どれほど多く聖書を読むとしても,わたしたちは命に至る道を進むことはできません。」―塔82年3月1日号、27頁。

2:情報統制

情報のコントロールは、あらゆるカルト団体が行う手法であり、その重要な特徴の一つです。具体的には、内部の信者には都合の良い情報だけを流し、都合の悪い外部の情報は全て遮断する、といった方法が用いられます。

ものみの塔の場合も、内部の信者には都合の悪い一切の情報を伏せると同時に、反対者・背教者の情報へアクセスすることを固く禁止します。実際に、組織に対する批判的な情報を退けるかどうかによって、エホバへの従順が試される、と教えられています。

背教者や,兄弟であると主張しながら神を辱める人とは決してかかわりを持たないようにしましょう。家族の成員であってもそれは同じです。(コリ一 5:11)・・実際,文書であれインターネットであれ,彼らの書いたものを詳しく調べるのは霊的に危険なことであり,不適切なことです。―イザヤ 5:20; マタイ 7:6を読む。」―塔12年5月15日号、26頁。

3:依存心を植え付ける

カルトは、信者をコントロールし、脱退を防ぐために、組織や指導者に対する依存心を植え付けようとしますが、ものみの塔の場合も「他に行く所はない」ということを仕切りに教えます。

「自分は組織よりもよく知っていると考え始める人は,こう自問してみるべきです。「自分は最初に真理をどこで学んだだろうか。・・実際に神の組織の指導なくしてやってゆけるだろうか」。確かにやってゆけません!」―塔83年4月15日号、27頁。

4:集団活動に埋没させる(献身させる)

カルトには、信者を組織や指導者へ献身させ、集団活動に埋没させる、といった特徴が見られます。この点において、ものみの塔の教えでも日頃から「エホバとその組織への献身」が教えられており、実際に組織が推奨している伝道活動、集会とその準備、個人研究などをしっかり行うと、時間はほとんど余りません。

「わたしたちすべては最低限の目標として,日々の聖句を読んで考慮し,神権宣教学校の予定表に示されている聖書朗読の予定につき従い,会衆の書籍研究と「ものみの塔」研究の予習を行なうべきです。」―『王国宣教』1992年4月号、4頁。

「しかしエホバの民の大多数は会衆の伝道者として,魂をこめて宣べ伝え教える業に専念します。ですから,健康の問題,高齢,家族の責任その他の事情のため本当に制約されているなら,落胆してはなりません。最善を尽くす限り,あなたの奉仕も,全時間宣教を行なう人の奉仕と同じように,神の目には貴重なのです。」―塔89年12月1日号、20頁。

5:信者の生活への細かな規制

カルトは、信者の生活への細かな規制を設ける、といった特徴がありますが、これには外面の行動をコントロールすることによって、内面のコントロールもしやすくなる、という法則が関係しているのかもしれません。

ものみの塔の場合は、誕生日や伝統的習慣を全て否定する、髪型、服装、などにおいて、模範的なスタイルを設ける、輸血拒否、交友関係、言葉遣い、などにおいて、周囲の社会との境界線を設ける、などの様々な規制によって、明らかに信者の生活を細かにコントロールしていると言えます。

6:家族・友人・社会からの物理的・精神的な隔離・分離

カルトには、信者の生活を親族や社会から分離させる、と言った特徴があります。ものみの塔の場合、一部の過激なカルト団体とは異なり、物理的な隔離はありませんが、伝統的習慣の一切を拒否したり、ノンクリスチャンの交友を過度に危険視する傾向があるため、信者を精神的に隔離させている、と言えるかもしれません。

「不健全な仲間からは離れてください。霊的なことに熱心で,本当にエホバを愛しているクリスチャンとだけ交わるようにします。会衆内の消極的な若者や批判的な若者にさえ気をつけましょう。・・エホバの証人のある十代の少女は,「いろいろな会衆の人と新しく友達になりました。この世の友達なんて本当はいらないことが分かりました」と言っています―塔93年4月15日号15頁

7:自立的思考や感覚の否定(個性の抹消)

一番目の点と関連する項目ですが、カルトは自立的思考や感覚―つまり「自分で考えること」を「独立的な考え」として否定する傾向を持っています。そのため、信者の個性は全体的に薄められ、ただ組織の言いなりになる信者が増えていきます。この点で、ものみの塔は見事に当てはまっていると言えます。

「一部の人々は,この組織がこれまで幾つかの調整を行なってきたことを指摘し,「この点からすると,わたしたちは何を信じるべきかについて自分で決定しなければならない」と論じます。これは独立的な考えです。・・20 この考えは誇りの証拠です。そして聖書はこう述べています。「誇りは崩壊に先立ち,ごう慢な霊はつまずきに先立つ」(箴言 16:18)―塔83年4月15日号、27頁。

記事一覧:エホバの証人とは?

  1. 基本概要
  2. エホバの証人の歴史
  3. 組織構造
  4. 教理(戒律)
  5. 偽予言
  6. 統計と動向
  7. 宣教活動
  8. 出版物・メディア
  9. 集会・大会
  10. 寄付制度と会計報告
  11. カルト性について

脚注

[1] 実際には、カルト性を評価する要素は他にも複数ありますが、本記事においては、これらを簡潔にまとめる意図があるため、七つの要素に絞って記載いたしました。


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