十字架の否定を論破する方法|エホバの証人への伝道サンプル

十字架の否定を論破する ーエホバの証人への伝道方法

エホバの証人は、イエスが「十字架ではなく一本の杭」にはりつけられたこと、十字架を礼拝で用いることが非聖書的であることを主張しています。これらの主張は、1930年代から続いているものであり、ものみの塔にとってそこそこ重要なテーマです。

しかしそれらの主張は、文献の悪引用・虚偽の記載・歴史的証拠の無視に基づいており、教えの誤りと統治体の偽善の双方を、適切な資料を用いて議論の余地なく証明することが可能です。エホバの証人への伝道を考えている方に、是非用いていただきたいお勧めのテーマだと言えます。

◆難易度:中
◆重要度:中
◆用いる資料:協会の出版物で引用されている辞典の資料と聖書。
◆明らかになること:ものみの塔の偽善と教えの誤り

事前の準備

十字架否定の理由と論点を理解する

エホバの証人は、神への崇拝で十字架を用いるべきでない理由として、次のような点を挙げています。

  1. イエスが架けられたのは十字架ではなく、一本の杭だった。
  2. 初期のクリスチャンが、十字架を用いた証拠は無い。
  3. 十字架の象徴は異教に由来するものであり、崇拝で用いることは偶像礼拝となる。
  4. 崇拝で何らかの象徴を用いることは偶像礼拝にあたる。

この中で、今回ご紹介する伝道方法で焦点を当てるのは、1と2に関する問題となります。そして、上記の理由の詳細や、それぞれの主張がどのように間違っているのかについては、以下の記事で詳しく説明しています。事前の知識として重要な内容となっていますので、本テーマを用いて伝道をしようと考えるクリスチャンは、必ず目を通しておいてください

用意しておくべきもの

このテーマは協会の出版物の信頼性に大きく関わる問題なので、事前に2017年11月のマンスリープログラムで語られている内容を、相手のJWと確認すると良いでしょう。

また、本テーマを話し合いで扱う際は、別途資料の用意が必要ですが、以下に話し合い用の資料を用意していますので、是非プリントアウトして用いてください。(マンスリープログラムの要点をまとめたものも用意していますので、合わせてプリントアウトしておくと良いでしょう)

話の進め方

基本は資料の流れに沿って

十字架について話す際は、基本的にはプリントアウトした資料を提示し、資料の順番に沿って進めてください。テーマの性質上、話し合いのサンプルは紹介しませんが、以下の点に留意して、効果的な話し合いとなるようにしてください。

あせらず丁寧に:決してあせらず、お互いに丁寧に確認をしながら進めてください。その理由は、ものみの塔の文献の引用方法がいかに悪質なのかを、しっかりと理解していただくためです。

自分でも確認が可能であることを伝える:資料で紹介している新聖書辞典やインペリアル聖書辞典は、オンラインで確認が可能であることを伝えてください。パソコンやタブレットで、その場でオンラインのサイトを開いて見せてあげるのも効果的だと思います。必要であれば、後で相手が自分で確認できるよう、URLを送ってあげましょう。

また、相手のJWに英語能力が無かったとしても、翻訳サイトに英語を打ち込めば、ある程度どんな内容が書かれているかを自分で確認することが可能であることも伝えてください。

任命の根拠を論破する

一通りの確認が終わったら、重要な結論として、協会が実に80年以上もの間、十字架に関して偽りの主張を続けてきたことを指摘し、「もしも、このような欺きを行う信者がいたら、その人にはどのような処分が下りますか?」と尋ねてみてください。相手がどのような返答をするとしても、エホバの証人の組織の中では、答えは一つです。そのような人は、決して長老や奉仕の僕といった特権を捉えることはできず、むしろ悔い改めなければ排斥されるのです。

そして、「では、破門に値するような罪を犯している人々を、エホバが80年以上も地上の代表者として任命し続けている、ということはあり得ると思いますか?イエスが『多く与えられた者は多く求められる』と語ったように、地上の代表者には、他のどんな信者よりも高い基準が要求されるのではないでしょうか?」と質問するのです。

そして、この文脈で、以下のような聖句を示せば、より高い効果が期待できるでしょう。

「すべて、多く与えられた者は多く求められ、多く任された者は多く要求されます。」(ルカ12:48)

「しかし、すべて汚れた者や、憎むべきことと偽りとを行なう者は、決して都にはいれない。」(黙示録21:27)

「『アナニヤ。どうしてあなたはサタンに心を奪われ、聖霊を欺いて、地所の代金の一部を自分のために残しておいたのか。4 それはもともとあなたのものであり、売ってからもあなたの自由になったのではないか。なぜこのようなことをたくらんだのか。あなたは人を欺いたのではなく、神を欺いたのだ。』5 アナニヤはこのことばを聞くと、倒れて息が絶えた。そして、これを聞いたすべての人に、非常な恐れが生じた。」(使徒5:3-5)

また、身近な話題と関連付けることも、効果的な論法の一つです。最近では、森友学園の問題にまつわる公文書の改ざん事件がありました。その事例を引き合いに出し、「統治体がやっていることも全く同じであり、むしろ『神の代表者』と自認していることから、それよりも罪が重い」と指摘するのです。

このように組織の偽善を明らかにした上で、「統治体の任命の根拠」を切り崩すことは極めて大切です。なぜなら、多少の誤りに気づいても、ものみの塔が「神から任命されていない」という真実に気付けない信者は結構多く、その結果「エホバが正してくれる時を待つべきだ」という誤った考えを持ち、組織に留まり続けるケースがあるからです。

なお、統治体の偽善を指摘することは極めて大切ですが、追求の基本的な対象が相手のJWにならないよう注意してください。なぜなら、ほとんどの信者には、「統治体に欺かれた被害者」としての側面があるからです。

「〇〇さんが、これまで気づかなかったのは仕方のないことだと思います。情報をコントロールされてきたわけですから。ただし、一度真実を知ってしまった以上、今後は良心に基づいて行動をする必要がありますね。エホバは真実を愛される神ですから。」

このように、適切なフォローを交えたバランス感覚のある言葉を投げかけることが大切です。

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