新世界訳聖書の改ざん問題を明らかにする|エホバの証人を論破する方法の紹介


新世界訳聖書の改ざん問題

ローマ14:8-9における「エホバ」は明らかに「キリスト」を意味している

この仕事に携わる翻訳者は,聖書の著者であられる神に対する恐れの念と愛を抱いており,そのお考えや宣言をできる限り正確に伝えなければならない,という特別の責任を神に対して感じます。翻訳者たちはまた,永遠の救いのため,至高の神の霊感の言葉を,その翻訳に頼って熱心に研究する読者に対しても責任を感じます。―『新世界訳・参照資料付き聖書』前書き.

「新世界訳聖書」における改ざん問題は、「予言の失敗」と同様、脱会作戦において積極的に取り上げるべき重要なテーマです。なぜならこの問題は、組織の不正行為の中でも最たるものであると同時に、聖書の真理―とりわけイエス・キリストの真の姿を明らかにするからです。

新世界訳聖書で行われた改ざん・誤訳箇所は、かなりの数に上りますが、脱会作戦で取り上げるべき聖句は、わかりやすく、その場で明確に論証できるものでなければなりません。本記事では、以上の条件に適ったふさわしい改ざん箇所と、その効果的な扱い方について、具体的なステップをご紹介いたします。

◆難易度:中~高
◆重要度:高
◆用いる資料:組織の過去の出版物の資料、聖書。
◆明らかになること:聖書の改ざんと虚偽の記載、組織が神に用いられていないこと。

事前の準備

相手を選ぶ

聖書の改ざん問題は、若干専門的な内容を含むため、全てのエホバの証人に対して効果的なテーマではありません。そのため、このテーマを扱う際は、事前に相手が次の条件に合致しているかどうか、確認をするようにして下さい。

エホバの証人の教えをある程度ちゃんと学んでいるか?
多くのエホバの証人は研究熱心ですが、中には学びが好きでない方、教理的な問題に興味が無い方もいます。そういう方には、このテーマは向いていません。

一般的な語学力があるか?
文章を読み、文脈に沿って正しく理解できる最低限の言語能力が不可欠です。

中学生レベルの英語であれば、多少はわかるか?
改ざん問題を指摘する際、エホバの証人発行の「ギリシャ語聖書 王国行間逐語訳」が必要です。この聖書は、原語のギリシア語と、英語の対訳を比較できる有用なツールですが、日本語版は出ていないので、中学生レベルの英語が多少わかる方でないと、効果が期待できません。

新世界訳聖書の特徴を把握しておく

事前に、新世界訳聖書の特徴について、ある程度理解しておくことが必要です。伝道の際は、最低限以下の二つの記事を読んでおくと良いでしょう。

上記に加え、以下の点を理解しておくことをお勧めいたします。

新世界訳聖書の改ざんの中でも、最も重要かつ大規模なものは、「イエス・キリスト」に関する箇所です。ものみの塔協会は、キリストの神性を否定し、イエスが被造物であると教えているので、その教えを正当化するために、聖書に言葉を付け加えたり、削除したり、変更したりしています。(逆に言えば、聖書の原語の意味を正しく理解すればするほど、キリストの神性は否定できなくなってくる、ということです)

筆者から見て、新世界訳聖書の最も深刻な改ざんは、新約聖書に登場する「主」を、237箇所において「エホバ」に書き換えたことです。結果的に、この改ざんによって、クリスチャンの信仰の中心が「キリスト」ではないかのような印象を与えようとしているのです。

新世界訳の改ざん問題の資料の準備(必須)

指摘すべき改ざん箇所をまとめてありますので、ダウンロードして、プリントアウトしておいて下さい。ご自身でも編集ができるよう、ワード形式で提供させていただいています。

以下、上記の資料についての説明です。

資料の中で参照した聖書について

ギリシャ語王国行間逐語訳(1969)※1
新世界訳聖書(1985)
口語訳(1955)※2
新世界訳聖書 改訂版(2013)英語 (NWT) ※3
American Standard Version (ASV) ※4a
King James Version (KJV) ※4b

※1 「ギリシャ語聖書 王国行間逐語訳」とは、新世界訳聖書の底本であるギリシャ語原語*[1]と、英語の字義的な逐語訳とを比較できる聖書で、ものみの塔協会が1969年に発行しています。該当の聖句の原語と、それに相当する英単語を直接確認できるので、改ざん問題を調べるには有益なツールです。

※2 伝統的に日本の教会で用いられてきた聖書であり、ものみの塔の出版物においても、新共同訳と並んで頻繁に用いられます。ヘブル語とギリシャ語の原語から直接訳された聖書であり、原語の意味を正確に知る上で比較的定評があります。

※3 2013年に従来の改訂版として発行された英語の新世界訳聖書。日本語版はまだ出ていません。

※4 ASVとKJV は、どちらもエホバの証人の公式ウェブサイトで紹介されている聖書であり、英語圏でも定評があります。また、双方とも「逐語訳」の聖書であるため、本テーマにおいて参照するのには最適です。

改ざん箇所に対するコメントについて

資料の中では、各改ざん箇所についてのコメントを記載していますが、プリントアウトする際は、コメント部分は削除し、ご自身の言葉で伝えることができるよう準備しておくことをお勧めいたします。

その他の準備(推奨)

◆JW Library

エホバの証人の発行するアプリです。このアプリをスマホやタブレットなどにインストールすると、新世界訳聖書の日本語版・英語版や、先にご紹介した「ギリシャ語聖書 王国行間逐語訳」を見ることができます。具体的な使い方は、話し相手のエホバの証人に直接尋ねても問題ありません。上記で紹介したワード資料の中には、王国行間逐語訳のコピーがたくさん載っているので、事前にJW Libraryをインストールしておいた方が、直接確認もできますし、色々な意味で良いでしょう。

◆ギリシャ語の辞書

近くの図書館で借りることもできますし、アマゾンなどで購入することも可能です。ワード資料の方でも、該当の聖句についての辞書の説明を載せてあるので、無くても大丈夫ではありますが、あった方が説得力はあるでしょう。筆者が所持するお勧めの辞書としては、以下が挙げられます。

織田昭『新約聖書 ギリシア語小事典』(2002)

図書館で借りる場合は、新約聖書に関するギリシャ語辞典を選ぶようにして下さい。

会話の際の注意事項

基本は資料の流れに沿って

上記でご紹介した資料は、適切な流れで話し合いを進めることができるよう作られています。実際の話し合いにおいては、プリントアウトした資料の流れに沿って、進めることをお勧めいたします。

そして、話し合いを進めるにあたっては、決してあせらず・丁寧に確認をしながら進めてください。その理由は、改ざんされた箇所をしっかりと正確に確認してもらう必要があるからです。

どのようにして知ったのか?と聞かれたら

今回ご紹介している改ざん箇所は、ほとんどのエホバの証人が気付いていない、ある程度専門性のある内容です。そのため、提示した時点で、相手のJWは警戒心を露わにする可能性もあります。組織は「反対者」や「背教者」の情報に触れないよう繰り返し信者に警告しているからです。

それで、相手のエホバの証人が、あくまで情報の出処に対して警戒心を露わにするようであれば、次のように「多くの聖書学者や専門家」が指摘している内容であることを伝えて下さい。実際に、資料の中で指摘している改ざん箇所の多くは、専門家の見解に基づいているからです。

新世界訳聖書は、昔から聖書学者たちによって色々な批評がなされているのをご存知ではないでしょうか?少し調べれば、この点はすぐにわかるのですが、ものみの塔の出版物ではこうした点は取り上げられないのでしょうか?

例えば資料の中では、コロサイ1章で「他の」という語句が付け加えられている点を指摘していますが、この点は、ものみの塔の出版物でも度々紹介されている著名な聖書学者ブルース・メツガー博士も指摘しています。そこで、次のようなコメントを加えるのも良い方法です。

「ブルース・メツガー博士をご存知でしょうか?大変著名なキリスト教の聖書学者なのですが、ものみの塔の出版物でも、度々博士のコメントが引用されていると思います。資料の中の「コロサイ1章」あたりは、このメツガー博士が指摘しているんですよ。」

話し合いの進め方

1:聖書翻訳のルールを確認する

最初のステップとして、資料の内容に基づき、聖書翻訳における二つの重要なルールを確認する必要があります。

聖書の言葉を変えてはならない

「わたしは,すべてこの巻き物の預言の言葉を聞く者に証しする。これらのことに付け加える者がいれば,神はこの巻き物に書かれている災厄をその者に加えるであろう。19 また,この預言の巻き物の言葉から何かを取り去る者がいれば,神は,命の木から,また聖なる都市の中から,すなわち,この巻き物に書かれているものから彼の分を取り去られるであろう。」(啓示22:18-20、新世界訳)※ヨハネの黙示録

聖書全体は、神の霊感を受けた言葉ですので、この警告は黙示録だけでなく、全ての聖句に対して適用されます。神聖な神の言葉を、人間が勝手に変更することは許されておらず、それは永遠の命に関わる重要な問題なのです。この点は、全てのエホバの証人が同意するはずです。

新世界訳聖書は「逐語訳」である

「逐語的な訳:「新世界訳」は、自由訳とは違い、自然さや原文の意味が失われない限り、できるだけ字義通りに訳している。原文を自由に言い換える翻訳では、人間の解釈を加えたり、重要な詳細を切り捨てたりする恐れがある。」―『「新世界訳」は正確ですか?』(JW.ORG)

聖書翻訳においては、「逐語訳」「意訳」「自由訳」というジャンルがありますが、新世界訳聖書においては、原文の意味をできるだけ忠実かつ字義通りに訳出する「逐語訳」のスタイルであるというのが、ものみの塔協会の主張です。協会が採用している「逐語訳」の定義をもう少し正確に表すと、次のようになります。

「できるだけ『字義通り』に訳すが、字義通りにこだわるとかえって意味がわかりづらくなる場合に限り、現代のわかりやすい表現に置き換える」

ですから、字義通りの訳出でも十分に意味が伝わるのに、教理に合わせて「意訳」することは、あってはならないのです。もしもそのような箇所が見出されるなら、それは「無添加」と表記されている食品に「添加物」が入っているのと同じことになります。大事なポイントなので、丁寧に確認をしておくことをお勧めいたします。

2:改ざんされた聖句を確認する

既に説明した通り、基本は資料の内容に沿って、あせらず丁寧に進めて下さい。ものみの塔協会が、組織の教理に合うよう聖書を改ざんしていることが、確かにわかるよう話し合いを進めましょう。

その他のポイントは、資料を見ればわかるので、ここではこれ以上説明はしません。

3:改ざんが何を意味するのかを説明する

改ざんされた聖句の確認を一通り終えたら、その事実が何を意味するのかについて、明らかにしていく必要があります。つまり、事実に基づく正しい結論へと導いていく必要があります。

まず、冒頭で確認した黙示録22章の警告を再度引き合いに出し、聖書の改ざんがルール違反であり、聖書的に深刻な犯罪行為であることを確認します。その上で、一例として、次の聖句を引き合いに出すと良いでしょう。(全部読む必要はありませんが、アンダーラインの部分が重要です)

「羊の覆いを付けてあなた方のもとに来る偽預言者たちに警戒していなさい。内側では,彼らはむさぼり食うおおかみです。16 あなた方は,その実によって彼らを見分けるでしょう。いばらからぶどうを,あざみからいちじくを集めることなどないではありませんか。17 同じように,良い木はみなりっぱな実を生み出し,腐った木はみな無価値な実を生み出すのです。18 良い木は無価値な実を結ぶことができず,腐った木がりっぱな実を生み出すこともできません。19 りっぱな実を生み出していない木はみな切り倒されて火の中に投げ込まれます。20 それでほんとうに,あなた方はその実によってそれら[の人々]を見分けるのです。」(マタイ7:15-20)

ここイエスは、(1)偽預言者に警戒すべきこと、(2)生み出す実によって、偽教師(偽預言者)かどうかを判別すべきであることを明確に教えています。そして、このイエスの警告を考えれば、ものみの塔が生み出す実は明らかに悪い実であり、神に任命された本物の預言者でないばかりか、むしろ避けるべき偽預言者であることが判明するのです。他にも、次の聖句を引き合いに出すのも良いでしょう。

「すなわち,終わりの日には,対処しにくい危機の時代が来ます。2 というのは,人々は自分を愛する者,金を愛する者,うぬぼれる者,ごう慢な者,冒とくする者,親に不従順な者,感謝しない者,忠節でない者,3 自然の情愛を持たない者,容易に合意しない者,中傷する者,自制心のない者,粗暴な者,善良さを愛さない者,4 裏切る者,片意地な者,[誇りのために]思い上がる者,神を愛するより快楽を愛する者,5 敬虔な専心という形を取りながらその力において実質のない者となるからです。こうした人々からは離れなさい。6」(テモテ第二3:1-6)

ここで言及されている「敬虔な専心という形を取りながらその力において実質のない者」とは、まさに統治体のことです。彼らは、「敬虔そうな」見かけを持ちつつも、実際には悪を行っているからです。そして、聖書は全ての信者への勧めとし「こうした人々からは離れなさい」と教えているのです。

このように、改ざん問題を指摘するだけでなく、「それが何を意味するのか」という結論まで説明すれば、より高い効果が期待でき、相手のエホバの証人の脱会の助けとなるでしょう。

補足事項

本記事で紹介している資料は、キリストの神性に関わる改ざん箇所をまとめているものであり、その中でローマ14章の「エホバ」は、実際には「キリスト」を意味している、というテーマがあります。誤解の無いよう補足しておくべき点として、聖書的には、「エホバ」(ヤハウェ)とは、三位一体の神の御名であるため、キリストはエホバご自身でもある方です。

しかし、ものみの塔は、エホバとキリストが別の存在であるとした上で、「キリスト」を明白に意味する箇所を「エホバ」に置き換えてしまっているので、重大な問題が生じているのです。

なお、本記事や当サイトでは、エホバの証人への伝道を意識しているため、「エホバ」という発音をあえて用いていますが、より正確な発音は「ヤハウェ」である可能性が圧倒的に高い、というのが、現代の聖書学者の間では共通の見解です。参考:エホバという言葉の由来について教えて下さい

脚注

[1] 「ギリシャ語原語による新約聖書」(The New Testament in the Original Greek)(B・F・ウェストコットとF・J・A・ホートの共編)


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2件のフィードバック

  1. Nychouse より:

    ありがとうございました。nyc house

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