エホバの証人の統治体。その名称と立場は聖書的ですか?

エホバの証人の統治体。その名称と立場は聖書的ですか?

全世界のエホバの証人は、「統治体」(別名は忠実で思慮深い奴隷級)と呼ばれる少数の男性たちによって監督されます。エホバの証人であれば、この統治体を「神からの唯一の経路」として何の疑いもなく信じているわけですが、果たしてその「統治体」という名称と立場は本当に聖書的なのでしょうか?

今回の記事で明らかにしていきたいと思います。

統治体とは何ですか。組織による説明

エホバの証人の公式サイトでは、「エホバの証人の統治体とは何ですか」という記事の中で、統治体についてその基本的な概要を紹介してくれています。該当記事の中から、その基本的な要点を引用させていただきます。

統治体は少人数の円熟したクリスチャンの一団で,世界中のエホバの証人に指示を与えています。統治体の役割には以下のような2つの側面があります。

  • 聖書に基づく教えの準備を監督します。その教えは,エホバの証人の出版物,集会,学校を通して供給されます。―ルカ 12:42。
  • エホバの証人の世界的な活動を監督します。公の宣教に関する指示を与えたり,寄付された資産の活用方法を指導したりします。

1世紀には「エルサレムにいる使徒や年長者たち」がクリスチャン会衆全体のために重要な決定をしていましたが,統治体はその型に倣っています。(使徒 15:2)1世紀の忠実な人たちと同様,統治体の成員も組織の指導者ではありません。エホバ神がイエス・キリストを会衆の頭として任命されたことを認め,導きを求めて聖書を調べます。―コリント第一 11:3。エフェソス 5:23。

現在の統治体の成員は、次のような11人のメンバーで構成されています。

だれが統治体の成員ですか

統治体は以下の人たちで構成されています。ケニス・クック・ジュニア,ゲージ・フリーグル,サミュエル・ハード,ジェフリー・ジャクソン,ジョディー・ジェドリー,スティーブン・レット,ゲリト・レッシュ,ジェイコブ・ラムフ,マーク・サンダーソン,デービッド・スプレーン,ジェフリー・ウィンダー。これらの人たちは,米国ニューヨーク州ウォーウィックにある世界本部で奉仕しています。

統治体?聖書のどこにも無い名称の問題点

まずは、統治体(英:Governing Body)という名称について考えてみたいと思います。

明らかに言えることは、聖書のどこにも神の民のリーダーに対して「統治体」という呼び名を用いていないのです。もっとも、聖書の中に呼び名が無くても、その概念はある場合があります。例えば、三位一体という言葉は聖書の中に出てきませんが、その概念は確かに存在します。(例:マタイ28:19)

では「統治体」という名称が持つ概念は、聖書の中に存在するのでしょうか?このことを考える上で、まずその名称が持つ意味を理解する必要があります。統治体とは文字通り「統治」する「体」、つまり統治する器官です。つまり統治体は、自らを「統治体」と自称することにより、自分たちが全世界のエホバの証人を「統治する者」だと言っていることになります。聖書の中に、クリスチャンの監督者・リーダーに対して、神の民を「統治する者」として描いている箇所はあるでしょうか?そのような箇所は全く存在しません!

イエス自身、次のように述べている通りです。

「しかし​あなた方​は,ラビ​と​呼ば​れ​て​は​なり​ませ​ん。あなた方​の​教師​は​ただ​一​人​で​あり,あなた方​は​みな​兄弟​だ​から​です。 9 また,地上​の​だれ​を​も​父​と​呼ん​で​は​なり​ませ​ん。あなた方​の​父​は​ただ​一​人,天​に​おら​れる​方​だ​から​です。 10 また,『指導​者』と​呼ば​れ​て​も​なり​ませ​ん。あなた方​の​指導​者​は​キリスト​一​人​だ​から​です。 11 あなた方​の​間​で​一番​偉い​者​は,あなた方​の​奉仕​者​で​なけれ​ば​なり​ませ​ん。」(マタイ23:8~11)

ものみの塔協会は、イエスの使徒たちが一世紀当時の「統治体」だと説明していますが、そのイエスは弟子たち(使徒たち)に対し、「ラビ、教師、父、指導者」と呼ばれてはいけません、と言いました。それは当時の宗教指導者たちが、「教師・父・指導者」として、民衆の上に過剰な権威を持ち、支配していたからです。

ですからイエスは弟子たちに対し、羊の群れである神の民を支配するのでなく、むしろ奉仕者として彼らに仕え、群れの模範となるように教えたのです。

「しかし​イエス​は,彼ら​を​自分​の​ところ​に​呼ん​で​こう​言わ​れ​た。『あなた方​は,諸​国民​の​支配​者​たち​が​人々​に​対し​て​威張り,偉い​者​たち​が​人々​の​上​に​権威​を​振るう​こと​を​知っ​て​い​ます。あなた方​の​間​で​は​そう​で​は​あり​ませ​ん。かえって,だれ​で​も​あなた方​の​間​で​偉く​なり​たい​と​思う​者​は​あなた方​の​奉仕​者​で​なけれ​ば​なら​ず,』」(マタイ20:25~26)

ですから聖書の中に、使徒たちや群れの監督者たちが羊の群れを「統治」するよう教える箇所は一つも存在しません。強いて言えば、彼らが統治する必要があるのは、人間に対してではなく、暗闇の力に対してのみです。「統治体」には、その名称そのものに大きな非聖書的問題があるのです。

なお、エホバの証人の世界では、たとえ統治体の兄弟であっても、実際に会って話す時は「〇〇兄弟」と呼びます。それは「あなた方​は​みな​兄弟​だ​から​です」と言うイエスの言葉に倣ってのことです。しかし一方では、「統治体」と自称することにより、イエスが戒めた過剰な権威の立ち位置に自らを置いてしまっているのです。「あなた方​の​指導​者​は​キリスト​一​人​」とあるように、指導・統治するお方はキリストただ一人なのです。

※聖書預言によると、千年王国においてはキリストと共に油注がれる全ての人々が王国を支配しますが、その構図を現代の神の民に適用することはできません。

 

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